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注文住宅のトレンドワードとして、「ローコスト」「賃貸併用」「二世帯」「平屋」「ZEH(ゼロエネルギー住宅)」があります。
注文住宅というのは、自分の好きな間取りやデザイン・色や機能・性能を選べるというものです。
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それに対比するのが分譲住宅で、間取り・デザイン・機能性能が予め決まっております。
そのため同一の設計・デザイン・部資材を用い、大量生産が出来るので注文住宅よりも安価となるのがメリットです。
ただし「ローコスト注文住宅」は、分譲住宅の設計・デザイン・部資材を使うため、純粋な注文住宅とは言えません。またプレハブの注文住宅は工場生産なため、これも「完全自由設計」とは言えません。
これらのことが、都会などの狭小・変形の土地に注文住宅を建てる時に影響いたします。土地形状に合わせて設計しなければいけませんが、効率的な設計・建築ができないということです。更に言えば、自分の趣味嗜好を曲げなければいけないということです。これでは「注文住宅」とは言えません。
自分の趣味・嗜好の実現や家族が住みやすい家でなければ、「経済的な理由で消極的な選択をした結果の住宅」となり、分譲住宅との違いがありません。
「ローコスト」「賃貸併用」はこの部類に入ります。
特に「ローコスト注文住宅」を選ぶ理由の多くは、土地価格が高いために、自分が組める住宅ローン可能額に合わせるために選んだというものです。
注文住宅というのは、「自分の注文によって作る住宅」ですので、メーカーのお仕着せではなく、自分の家族が楽しく暮らせる間取りを最優先とし、それに合わせて設計することが順番といえます。
「二世帯」であったり「平屋」「ZEH(ゼロエネルギー住宅)」から考えをスタートするのではなく、まず自分の家族が楽しく暮らせることからスタートし、その結果が「二世帯」や「平屋」「ZEH(ゼロエネルギー住宅)」であってほしいと思います。
プラン提案の中に「家族の幸せ」が入っている注文住宅会社が良いでしょう。
注文住宅を考えるときには、何が優先して大事なことか、ぜひ気をつけていただきたいと思います。
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「戸建分譲研究所株式会社」
松沢 博
戸建分譲研究所株式会社代表取締役・アナリスト兼コンサルタント。
全国住宅産業協会 戸建委員会・マーケティング小委員会の座長。
住宅のマーケティングを専門にするエコノミスト。住宅業界で最大の住宅市況100%捕捉データの収集システムを構築して、その集計・分析を通じて「住宅行動経済学」を策定。
住宅市場データベースを運営して住宅アナリスト及びコンサルティング業務を行う。